trifle

技術メモ

今TeXを始めるならVSCodeが良いかもしれない, という話と, MacOSで最低限の文書を出せるようにするまで

VSCodeLaTeX拡張機能に, 部分的な数式のレンダリングの機能があることを今日知りました.



どうやらこれは比較的最近追加されたようで, ザッと調べてみると, https://github.com/James-Yu/LaTeX-Workshop/pull/867 で最初にHover previewが提案され, その後, https://github.com/James-Yu/LaTeX-Workshop/pull/890 で完成に至ったような感じで, 今年の10月のことでした.
個人的には, TeXは以前からシケプリを作ったりするのに使ってはいましたが, 今まではTeXShopを使っていて, 正直あまり使い勝手が良くないなと思っていましたし, 普段から使い慣れているVSCodeの方が便利そうだな, というわけで, VSCodeに乗り換えることにしました.

以下, MacOSでのセットアップの手順をメモしておきます.



doratex.hatenablog.jp

まず, 私も化学を1年間教わっていた寺田先生による詳細な環境構築の手順に従うと良いでしょう.
MacTeXのインストーラのダウンロードと, TeX Liveディレクトリの更新が非常に時間がかかります.
残念ながら私はヒラギノフォントの埋め込みがどうしてもうまくいかなかったので, 代わりにIPAexフォントの埋め込み

sudo kanji-config-updmap-sys ipaex

をしました. 私はIPAexでも十分綺麗だと思うので問題に感じませんでしたが, いつかきちんと再設定できるといいですね. とにかく,

kanji-config-updmap status

と入力して, CURRENT family for ja: [hogehoge] みたいな感じで表示されればフォントの埋め込みに成功していると思います.
これで,

ptex2pdf -l -ot -kanji=utf8 -synctex=1 [YOUR_TEX_PROGRAM]

コンパイルがうまく通り, pdf が出力されればOK.



次に, VSCode の方です. 拡張機能 LaTeX Workshop を入れましょう. そして, settings.json に 以下を追記します.

    "latex-workshop.latex.tools": [
      {
          "command": "ptex2pdf",
          "args": [
              "-l",
              "-ot",
              "-kanji=utf8 -synctex=1",
              "%DOC%"
          ],
          "name": "ptex2pdf"
      },
    ],
    "latex-workshop.latex.recipes": [
        {
            "name": "ptex2pdf",
            "tools": [
                "ptex2pdf",
            ]
        }
    ]

注意すべきなのは(おそらくVSCodeTeXの環境構築をやろうとしている多くの人が見ているであろう http://elecho.hatenablog.com/entry/2017/04/27/175500 など, 古い記事にはしばしば見られる) latex-workshop.latex.toolchain が現在は Obsolete になっていて, 代わりに latex-workshop.latex.tools でコマンドを定義して, latex-workshop.latex.recipes で(レシピという名の通り)それを組み立てる感じになっている点です. もっとしっかりとした(bibtexなども使った)settings.json の書き方は以下のようなものが参考になります. 確かにレシピっぽい.

gist.github.com



環境構築は以上の通りです. 実際の使い方は,

  1. ある程度TeXファイルを書き上げたら, Command + Shift + P -> LaTeX Workshop: Build with recipe -> ptex2pdf で pdf を生成
  2. VSCode の右上の虫眼鏡みたいなやつをクリックすると右に生成されたpdfが別タブで表示される
  3. その後はTeXファイルを適当にいじって保存すると, Sync TeXの機能によって自動で右側のpdfも修正されていく.

という感じですね. 良きTeX生活を!